近年、ピアスは老若男女を問わずおしゃれなアクセサリーとし定着してきましたが、両耳に無数のピアスを付けている方を見ると、自己主張としての一面も感じます。
本来、おしゃれが自己主張そのものである事を、改めて認識させられます。
私たちがピアスの穴あけを始めた20年前は、ピアスのトラブルをかかえた方が少なくありませんでした。電車に乗っても、耳たぶがサクランボのように腫れあがった方を見て、痛々しく感じたものでした。
最近トラブルの方は少なくなった気がします。
ファーストピアスは、長く太いもの」という認識が一般に広まってきたせいかもしれません。
なぜ、「ファーストピアスは、長く太いもの」でなくてはならないのでしょうか?
健康な皮膚を貫通するピアスの孔を開けた時、その内部は生傷状態で、リンパ液などの体液成分がジクジク滲みだしています。
ここに細菌感染を起こすと、赤く腫れて痛みます。ピアスを外しても皮膚の内部で分泌物がうまく吸収されるとは限らず、肉芽様に残りシコリとなる事があります。
体液成分が皮膚の外にうまく排出され、ホールの内側に前後から皮膚が伸びてきて初めて健康なピアスホールとなるのです。
一回きちんとホールが完成すれば、引っかけたり圧迫したりしない限りトラブルとはなりません。
ジクジクの状態を長期間放置しておくと、ピアスの金属がイオン化したものが、生体に体内に入った異物として認識(感作)され、金属アレルギーとなります。
ピアスの軸を伝わって、早く上手に体液成分を外に出してやるために、「長く太いファーストピアス」が必要なのです。
ピアストラブルの治療も原則的な考え方は同じです。
ピアスを外して、外からいくら抗菌剤を塗ったりガーゼで覆ったりしても、良くなりません。
内部に溜まった血液や膿を外に出す事が大事です。抗菌剤の軟膏は、その処置をやりやすくします。
金属のピアスの代わりに、より排液しやすいよう柔軟性のあるシリコンチューブを使います。
感染が強い場合は、内服薬も処方します。

Director
院長
髙橋 眞理子

【診療方針】
当院は、新宿区市谷薬王寺町で2013年1月4日から開業しました、とってもアットホームな眼科医院です。地域の皆様に良質な眼科医療をご提供することを理念として、日頃から、皆様の体質や病歴、健康状態を把握し、診療とそして健康上のアドバイスなどもできる「かかりつけの眼科医院」を目指してまいります。 眼科の病気は、視力という生活にとって重要な機能と結びついていますが、ほんの些細な症状もあれば、時には、はっと胸を衝かれる重大な疾患を抱えた方に出会う場合もあります。大がかりな手術や最先端の検査が必要と判断した場合には、大学病院等の施設へのご紹介もさせていただきます。 常におひとりおひとりに丁寧で距離のない診察をと、心がけています。

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