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目にとって涙はとても重要です。角膜を潤して酸素と栄養分を与え、外からのホコリを洗い流し、細菌やウイルスの進入を防ぎます。角膜上の涙は10μm前後と薄いのですが、単純に一様ではなく、一番外側は蒸発を防ぐ油の層、中間は厚い水分の層、内側は糖蛋白のムチン層の3層から成り立っています。
ドライアイの原因として涙の量(水分)の不足だけでなく、量はあるものの涙が角膜上にうまく留まれないタイプ、油分がうまく調整できないタイプなどがあります。
治療はその原因によりますが、まず水分を補給します。涙に近い人工涙液の点眼剤はいろいろありますが、防腐剤はドライアイを悪化させますのでなるべく入っていないものをお勧めしています。涙がなるべく留まるよう粘稠物質を配合したものもあります。
最近、従来になかった新しいタイプのドライアイ治療薬ができました。
主な効果は、角結膜の杯細胞に働きかけて、涙の一番内側の層のムチンの分泌を促進させる作用を持つ事です。ムチンは水分と目の表面の間を取り持つ重要な役目を持っているのです。ムチンが増える事で、涙は角膜の上に安定した状態で長く留まれます。
それに加え、ある点眼液はムチンの分泌と同時に水分の分泌をも促し、ある点眼液は炎症抑制の効果を持つといわれています。
これら点眼液を使って分泌を促し、粘稠物質が配合された点眼液で、涙を留めるダブル点眼が効果的なようです。
当院では行っていませんが、涙が流れ出るのを防ぎなるべく角膜表面に留めさせる方法として、涙点を塞ぐ処置を行っているご施設もあります。
Director
院長
髙橋 眞理子
【診療方針】
当院は、新宿区市谷薬王寺町で2013年1月4日から開業しました、とってもアットホームな眼科医院です。地域の皆様に良質な眼科医療をご提供することを理念として、日頃から、皆様の体質や病歴、健康状態を把握し、診療とそして健康上のアドバイスなどもできる「かかりつけの眼科医院」を目指してまいります。 眼科の病気は、視力という生活にとって重要な機能と結びついていますが、ほんの些細な症状もあれば、時には、はっと胸を衝かれる重大な疾患を抱えた方に出会う場合もあります。大がかりな手術や最先端の検査が必要と判断した場合には、大学病院等の施設へのご紹介もさせていただきます。 常におひとりおひとりに丁寧で距離のない診察をと、心がけています。